甲斐駒ケ岳 2967m  2015.08.15  晴れ 妻と 
 
甲斐駒ケ岳の登山口の北沢峠までは、バス移動です。
(南アルプス林道はマイカー禁止)
長野県伊那市の仙流荘という旅館前が始発です。
(さくらで有名な高遠の方面です。)

乗り換えのための駐車場もたくさんあり、僕らは前夜泊です。
5時15分が始発です。
4時台に起きて準備してると
隣に来た車の人が
「乗れますかね」
と声をかけてきました。 
駐車場は河原にあり、上に上がると
大勢の人が並んでいる。
こりゃびっくり!
慌てて切符を買いに並びます。
結局のところ
4台目のバスに乗れましたが
伊那市(旧長谷村)が保有する南アルプス林道のバスは6台くらい。
あとあと妻が読んだブログでは、乗り切れない日もあったらしいです。  
北沢峠にバスは着きましたが、
私はバスに酔ってしまい長衛小屋(旧北沢駒仙小屋)のテントサイトまで
フラフラになって歩きます。(15分程度)
なんじゃこりゃ!
覚悟をしていましたが
秋の涸沢に匹敵する混雑ぶり、
隔てるスペースはわずかにしかありません。
大型ザックはデポして
アタックザックで出発!
登っている間にテントを撤収する人もいるでしょう。
(一応テント受け付けは済ましておきましたが
帰ってきてからで十分でしょう。)
前長衛荘と言っていたこの建物が
「こもれび山荘」と名を変えたので
ちょいと混乱しました。
木立の中、高度を上げていきます。
バス酔いのため調子が出ません。
「ゆっくり歩こうよ。」
と妻に声をかけると
「ゆっくり歩いているよ。」
と小憎たらしいことを言います。 
北岳と間ノ岳が見えてテンションが上がります。
おお!仙丈だ! 
甲斐駒と摩利支天も顔を出しました。
双子山頂上はもうすぐです。
双子山からは駒津峰をとおして
甲斐駒が見えます。
前回は仙水峠から登ったのですが
最近の学習から
山の天気は夜明けが一番で
その後だんだん崩れる
その前にできるだけ高いところへ・・・
と学んでいます。 
それにしても
甲斐駒は大スターです!
オーラが違います。 
岩の質・貫禄が今まで登った山を凌駕しています。
あのとがった岩にあとで登ってみました。
 山の中腹を南アルプス林道が削り
谷の底を川が削る。
下流では「信長協奏曲」(小栗旬主演)のロケを行ったそうです。
鋸岳の脇からガスが噴き出している。
駒津峰で休む人々です。
そういえば、甲斐駒の登山年齢層は低いことが明らかでした。
「中高年」は少数派です。
うれしいような、悲しいような。

そのこともありみんなおしゃれです。 
私は若くもなく、おしゃれでもなく、
かなりあやしい人物に見えることを自覚しています。(笑)

駒ヶ根ICでレアルマドリードの
ユニフォーム着ているおじさんがいて
浮いてる感半端なしでした。
私もそろそろ卒業しないと
かなり浮いてること極まりなしです。
甲斐駒とおにぎり山。 
妻は甲斐駒の威容に圧倒されているようです。
正面の尾根を登っていく直登コースを選びます。
妻は岩登りコースが好きなタイプだから・・・。

(岩登りの経験がない人は
右へ巻く登山道を選択するのが一般的です。)
六方石=「ろっぽういし」と読むのかな?
六万石という表示もあり、妻は「ろくまんごく」と言っていました。
なにやら両方の表示があるようです。

この辺りにストックをデポしておきました。
ここからは急登です。
仙丈のカールも見えるぞ。
巨岩続きですが
やはり妻はこういうところが好みらしい。
久しぶりに見るトウヤクリンドウ。
夏も終わりでしょうか? 
ミヤマアキノキリンソウ(可児からの山歩きさんご教授)
滑らかな花崗岩がこの巨大さで存在することが驚き! 
巻道の様子。
ざれたところを慎重に歩いています。 
着いた!
2967m!
ガスがどんどん上がり、
展望も限られてきます。 
仙丈ヶ岳と一緒に! 
鋸岳を目指す人発見!
うらやましい。
いやいや気を付けて・・・
無事なる下山をお祈りして・・・ 
北ノ峰にも行ってみましょう。 
修験者は黒戸尾根を登ってきたのでしょう。 
北側に正面があります。
下山3時間ですか?
楽勝です。
いつの間にか車酔いは治っていました。
花崗岩が削れてできたた白砂を滑らないように慎重に下ります。
 油断するとずるっと転びそうになります。
ストックの欲しいところです。
摩利支天にいる人が見えます。
「往復45分くらい」 
という情報を聞き
少し迷って、行くことにしました。
後から地図を見ると
行きも返りも10分ずつでした。
ミヤマシャジン。
花を1~数個総状に付け、萼片鋸歯無しで花柱は花冠より少し出る。
似るヒメシャジンは花を1~10個総状に付け、
萼片鋸歯有りで花柱は花冠とほぼ同長で出ない。
尚ハクサンシャジンは別名タカネツリガネニンジンと言い、
ツリガネニンジンと同じように花を輪生状に付ける。
(可児からの山歩きさんご教授)
振り返ると、甲斐駒のこちら側は切り立っており、
登山者は危ういところを歩いているように見えます。 
摩利支天に着いたもののガスが急上昇中。
摩利支天には誰もいない状態です。 
少し離れたところかあ六方石を取った方がその凄さがわかるというものです。
デポしたストックを再び使って駒津峰までアップダウン。
この辺りで、朝長兵衛荘付近であったトレランナーに会いました。
彼は黒戸尾根から登って
甲斐駒→仙丈→甲斐駒下山するとのこと
さすがにしんどそうでしたが
マネしようとも思えないすさまじいコース選択です。

黒戸尾根での甲斐駒ピストンですら
出来そうもありません。
疲れてきたから?
ガスで景色が見えなくなったから?
写真は少なくなってきました。 
このオレンジのおじさん目立ってました。
見事です。
駒津峰からは仙水峠まで落下していくように下りていきます。
おととい仙丈で雨のため撤退したおじさんと話し、
今日の天候を共によろこびます。 
 おーっ!
テント村が見えましよ。
貼るスペースがあるのでしょうか?
もう見おさめでしょう。 
仙水峠。 
あと1時間弱ですが・・・体は弱っています。
この方とデッドヒートとなりました。
翌日も仙丈で顔を見ました。
前に甲斐駒に来たのは2005年。
ちょうど10年前でした。
白い山頂部とともに強烈に覚えている
この火山岩群!
今もってなお健在です。


こんな景色も長い年月のうちに
風化して緑化していくのでしょうが
少なくとも私が生きているうちは
このままでしょう。
10年後にまた来ましょう。 
ずいぶんと歩きやすくなりました。 
ここで南アルプスの天然水を飲もうと思っていましたら、
水飲み場で
小屋の方が
魚をさばいていたので
飲めなくて残念。

今日の夕食は海魚ですか!?
いいっすね。
あと25分。
ヤナギラン咲く、長兵衛荘に着きました。
 前はドラム缶にホースから水が落ちていただけだった記憶がありますけど・・・。
違いますかね。
節水ということは、塩素入りの貴重な水ということ?
テント設営担当の私。 

貼るスペースは限られています。
おまけにうるさい団体のそばは遠慮したいです。
川のそばも危ないし・・・
通路側も歩く音が気になるし・・・
凸凹なとこは嫌だし・・・
奥の方の通路際なら
歩く人は少ないし、地面も平です。
新兵器100均のレスキューシートをグランドシートにします。
調理担当の妻。
という分担で手際よく夕食にこぎつけました。
降りた直後はビールを買う予定でしたが
すぐに寒くなってきて止め

ました。
味の薄い順に
カルボナーラ
ボローニャ
アラビアータ
と食べていきました。
デザートはドーナッツ。 
歯を磨いたら、
もうすることもないし、
あったとしても気力も体力もありません。
シュラフをかぶっておやすみなさい。
ZZZ・・・
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